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”やり直し”の疑問と課題

Category: その他のスポーツ

北京オリンピックハンドボールアジア予選のやり直しの実施についてここ数日情報が錯綜している感があるが、どうやら1月下旬に日本(代々木第1体育館)で開催されることが決定したようだ。

仕切り直しハンド予選 選手「これからが本番」
 混乱していたハンドボールの北京五輪アジア予選やり直し問題が10日、男女とも1月下旬に日本で開催されることが決まった。国際連盟(IHF)理事で日本協会の渡辺佳英会長は「もう1度フェアな試合ができることは大変喜ばしい。ハンドボールが大変な危機にあり、(不可解な判定を)是正しなければ発展はないと理解されたのだと思う」と語った。開催まで2週間、日本協会では早速、本格的な準備に入る。

 予選参加国は最大で男子が5カ国、女子は4カ国。会場は国立代々木競技場で、参加国数によって25日から31日までの日程の中で会期を収めることになるが、男子の場合、5カ国すべてが参戦した場合、最低でも5日間は必要だ。代々木競技場の1日の使用料は450万円。日本協会では男女予選開催に1億円を見込む。こうした開催費用はもちろん、日程に平日が入るだけに運営スタッフ集めや、受験シーズンの中での宿泊先の確保も難題だ。川上憲太専務理事は「宿泊先については1週間前から準備を始めており、何とかやろうということ」と唇を引き締めた。

 選手が所属する日本リーグもシーズン中で、選手招集も課題。この日、市原則之副会長が名古屋で各チームの責任者らを集め、代表チームへの協力を要請した。課題は山積してはいるが、それでも「選手のためにフェアプレーの試合を取り戻せた」と市原副会長。予選の開催はもちろん、北京への切符を一丸となって挑むことになる。(以下略)

[ 2008年1月10日23時14分 イザ! ]


今後アジア・ハンドボール連盟(AHF)も何らかの動きを見せるだろうし、韓国ハンドボール協会は男女どちらかの予選を韓国で開催することを要求するようだ。しかし、IHFのホームページでも告知しているようにやり直しは確実であるし、少なくとも男女の予選のどちらかは日本で開催されるだろう。恐らく、男女とも日本開催になるだろうが…。

以前のエントリーではここまでの経緯について書いたが、今回は疑問点や課題について纏めてみたい。

そもそも、一番の疑問は何故予選をやり直しするかだ。”中東の笛”と呼ばれる不可解な判定に対し日本と韓国が抗議したことが予選のやり直しに繋がったが、それでも予選のやり直しは異例だろう。確かに”中東の笛”は酷いものであったが、不正行為に対しては当該審判や当該チームのみの処分に留まるのが普通で、いくら不正があったにせよ試合結果については覆さないことが殆どだ。予選自体をやり直すのは、前代未聞と言うか異例中の異例だろう。

この背景には、国際ハンドボール連盟(IHF)の裏事情が見え隠れする。IHFのムスタファ会長はエジプト人であるが、ハンドボールはヨーロッパ中心のスポーツであってアフリカが強豪という訳ではない。国際組織である以上、ヨーロッパ以外の大陸からも会長が選ばれるのは当然であるが、ムスタファ会長はアフリカ諸国だけでなくクウェートなど中東諸国も支持している。その狙いは、ムスタファ会長を”影武者”にしてオイルマネーを背景に実質的な支配力を強めることだろう。当然、こういった動きに対する危機感は他の大陸の国々は持っているだろう。だからこそ、クウェートの”実力行使”に対して”実力行使”に出たのだろう。

ただ、アフリカや中東はムスタファ会長支持な訳で、IHFも一枚岩とは言えない。やり直しを決定しながら、再予選の詳細についてはAHFで決定するように求めたのは、泥沼に深入りしたくないという考えもあったと思うが、支持してくれる中東に配慮したものだろう。AHFが強気な態度に出ているのも、「俺たちが支持しているのに何様のつもりだ」という思いが強く表れていると言える。

第二の疑問は、何故開催地に日本を選んだかだ。やり直し予選に関しては、日本だけでなく、カタール、ルーマニアも立候補していたし、イランは2月のアジア選手権との同時開催案を提示していた。そもそも、やり直し予選の開催地については中国に打診したものの費用の面などで拒否された経緯があるが、これだけの問題になっていることを考えれば第三国開催がベストであって、ルーマニア開催が妥当のように思えるが…。

その理由は、IHFが早期の開催に拘った為だろう。2月のアジア選手権と兼ねる案もありのように思えるが、女子の最終予選が3月にあることを踏まえると少しでも早く決定したいという考えはあるだろうし、アジア選手権は2009年世界選手権の予選を兼ねていて1つの大会が2つの大きな大会の予選になることは避けたかったと思われる。ルーマニアにせよ、カタールにせよ、立候補しただけで会場の確保まで済ませていたとは思えず、1月末までに終える当初のプランを遂行する為には日本で開催する以外ないと考えたからだろう。

ただ、やり直し予選の実施が危ぶまれる中、会場確保に踏み切ったのは大きな賭けだったと思う。日本ハンドボール協会がそんなにリッチとは思えず、もし日本で開催されなければ負担が残るだけになるからだ。そもそもIHFへの抗議は韓国主導で行われてきたが、その韓国が立候補しなかったのはやはり金をドブに捨てる可能性を考えてのことと思われ、開催が現実になろうとしてから開催地として名乗りを上げるのは”後出しジャンケン”で反則のように思える。とは言え、日本もこれだけの行動力を示せるのなら、9月の予選でAHFの理不尽な要求をはね返して欲しかったものだが…。

第三の疑問は後回しにして、次は課題についてだ。まず、一つめの課題は予選としての体裁を整えられるかだ。予選そのものはIHFの管理下で行われるので”中東の笛”のような露骨な誤審はないとしても、参加国をどれだけ集められるかだ。昨年の予選に参加した国は男子5ヶ国(日本、韓国、クウェート、カタール、UAE)、女子4ヶ国(日本、韓国、カタール、カザフスタン)だが、クウェートを中心とした中東諸国は参加しない可能性が高いだろう。AHFは「予選を再開催したり参加した国にはしかるべき措置を取る」と警告を発していて、自らその禁を破ることはメンツにかけてもできないだろう。1月中に予選を終えるスケジュールの都合上中東諸国を”説得”する時間はないが、僅か2,3ヶ国での予選ではアジア予選の意義自体が問われることに繋がりかねない。

二つめの課題は、日本代表チームがどの程度の成績を残せるかだ。予選をやり直すこととその予選で勝つことは別の話ではあるが、”ゴネ得”との印象を与えるのは事実で、やはりそれなりの結果は残さないと示しがつかないだろう。ただ、日本が北京オリンピックの切符を獲得することは難しいと思う。IHFへの抗議は韓国主導で行われてきたが、その大きな理由は”ガチンコ”勝負であれば韓国が1位になる筈だという自信だろう。アジアからの出場枠は男女とも1つでここで枠を取れなくとも最終予選があるが、最終予選では強豪のヨーロッパ勢を相手にしなくてはならず、ここでの出場権獲得は韓国を倒すより困難であろう。

女子チームは8月に行われた予選で最終予選への切符は手にしていたが、男子チームは9月に行われた予選の結果では最終予選への出場権さえ獲得できなかった。その結果、イヴィツァ・リマニッチ(前)監督は10月31日をもって退任していて、坂巻清治新監督の就任は12月23日のことだ。男子チームも意欲的に合宿を行いチーム作りは進行しているが、急造チームで勝てる程甘くはないだろう。ホームアドバンテージでどこまでやれるかだと思うが…。

三つ目の課題は、今の注目度をいかに今後に繋げられるかだ。連日の報道でハンドボールに対する注目は高まっていて、日本ハンドボール協会にもチケットの問い合わせが相次いでいるようだ。代々木第1体育館という大きなキャパシティを持つ会場でやる以上それなりの観客を集めなければ協会の収支もきついと思うが、それ以上にこのチャンスをいかに競技人口増加に繋げていけるかだろう。ハンドボールには大崎電気に所属する宮崎大輔選手というスターがいて、TBSの番組などで優れた運動能力を見せているが、それがハンドボールの観客や競技人口の増加に繋がっているかと言えば、その効果は限られたものだろう。やはり、ハンドボールそのものに興味を持ってもらうには、まずはハンドボールの試合を見に来てもらうことであり、そこでどのようなパフォーマンスを見せられるかで決まってくる。協会と選手・監督が一丸となって”千載一遇”のチャンスをものにできるかがハンドボールの将来を左右することになると思う。

最後に、第三の疑問点だが騒動の収拾策を考えているのかだ。恐らく、AHFは日本、韓国をはじめとしたやり直し予選参加国に対してペナルティを科すことになるだろうが、当然IHFはそのペナルティは無効との決議を出すことになるだろう。また、2月に行われるアジア選手権についてもIHFの管理下で行うことをAHFに通告していて、AHFにとってはかなりのフラストレーションだろう。その結果、今度はムスタファ会長転覆を謀り、自ら会長の座を確保すべく抗争を繰り広げる可能性もある。ムスタファ会長は中東を支持基盤にしている以上強権を振るうのは躊躇するだろう。

AHFを東西に分け、予選も東西で行うという構想もあるが、ただでさえ予選参加国の多くないアジアに多くの出場枠を与える訳にはいかないだろうから、東西の勝者が枠を争う形になるだろうが、今度はその開催地を巡っての戦いが繰り広げられる可能性がある。内部抗争と言えばどこぞのバスケットボール協会が危機的状況に瀕しているが、このような内部抗争は組織を疲弊させるだけで何の利益も生み出さないものだ。今回の予選やり直しがAHFのみならずIHF内の軋轢を生むことは必至で、IHFとしてどのように打開していくのかその手腕が問われることになる。


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2008-01-11 Fri 20:02:28 | trackback(0) | comment(1) | | PageTop▲
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Posted by スミサーズ

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2008/01/13(Sun) 16:00:15 | [ EDIT ]














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