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ゴールドラッシュはいいけれど…

Category: その他のスポーツ

9月9日より始まった世界柔道選手権2010東京大会は13日に閉幕した。この大会で目立ったのは何と言っても日本人選手の活躍ぶりで、金メダル10個(穴井隆将、杉本美香(2冠)、秋本啓之、松本薫、上野順恵、森下純平、浅見八瑠奈、西田優香、上川大樹)は過去最多、メダル総数23個(金10、銀4、銅9)も過去最多と、ホームの利を勘案しても上出来すぎる結果で全日本柔道連盟(全柔連)としてもほっとしていることだろう。

ただ、TV等で観戦していた視聴者にとっては「何か柔道の(国際)ルールって変わってない?」と思った人も多いことだろう。実際、2007年から朴容晟(パク・ヨンソン)に代わり国際柔道連盟(IJF)の新会長に就任したマリアス・ビゼールの元数々の変更がなされているが、それらを纏めて紹介したい。

ビゼールの掲げる基本路線は「柔道の商業化」である。その為には、柔道のメディアへの露出を増やし、多くの柔道ファンを獲得していかなければいけない。それには、YouTubeFacebookといったインターネットの利用もあるが、それ以外の要素を大きく2つに分けると以下のようになるだろう。

1. 分かり易い柔道、見栄えのする柔道
早い話が、一本で決まる試合の割合を増加させようと言うことだ。判定は、どうしても審判の主観が入りがちだし、見ている者にとっても分かり難い。メディア映えすること、誰の目にもどちらが勝ったかすぐ分かることを考えれば、一本で決まる試合が増えるのは望ましいことだろう。そもそも、柔道はポイント争いじゃなくて一本を狙う競技だ。具体的には、
  • 効果の廃止
  • 所謂、レスリング柔道への歯止め策
  • ゴールデンスコア(延長戦)のルール変更
と言ったところか。筆者も全てを把握している訳ではないのだが。

効果の廃止については文字通りなので説明は不要だと思うが、これに伴い指導も1回まではポイントと見なされなくなっている(2回目以降はこれまでと同様。但し、「注意」「警告」は廃止され、重い反則は即反則負けとなる)。2つめは帯より下を掴みにいく行為の禁止(反則負けになる)で、これは組むことを嫌って朽木倒し狙いにくる選手への対策だろう。また、今度は朽木倒しを封じられた選手が(組むことを嫌って)相手に抱きつく攻撃が多くなったため、これも反則(2回目から指導)になった。タックルとかクリンチとか別のスポーツだろうってことだろうが。3つめはゴールデンスコアにこれまでのポイントを持ち込むようになったこと(今まではゴールデンスコア突入時点でポイントは精算されていた)で、勝負がつかなかった時の旗判定もゴールデンスコアだけでなく全試合を通じての判定をすることになった。これは、(明らかな格上を相手にした際に)最初からゴールデンスコア狙いでダラダラした試合をする選手に対する対策であろう。

2. ロンドンへの道
具体的には、ランキング制導入である。ランキング制導入の目的はいくつかあるだろうが、その一つとしてオリンピックを頂点とする各々の大会の立場の明確化(大きな大会におけるスポンサー料、放映権料による収入増加)があるだろう。現在、柔道の国際大会は大きく7カテゴリーに分かれている。ワールドカップ(100)、グランプリ(200)、グランドスラム(300)、マスターズ(400)、大陸選手権(180)、世界選手権(500)、オリンピック(600)で括弧内は優勝した選手に与えられるポイントで、2位は(優勝者の)60%、3位は40%、5位は20%、…、1勝で4%という振り分けになっている。但し、出場した全ての試合で獲得したポイント全てが選手のポイントになる訳ではなく、12ヶ月以内に出場した最大5試合のポイントは100%、13-24ヶ月前に出場した最大5試合のポイントは50%で計算した合算が選手のポイントであり、このポイントを元にランキングが作成される。

但し、ランキング制の難点として、強豪国の選手に不利になりがちなことがある。それを解決するために、IJFが取った手段は各大会への国別出場枠の増加である。世界選手権の出場枠が各階級2名(無差別級は4名)になったのもその為で、これによって多くの選手がランキング入りすることになってランキングがより意味のあるものになり、シード(各階級ランキング上位8名がシード選手となりドローで優遇される)の意味も出てくる。テニスだって、1回戦からナダルvsフェデラーみたいなカードは組まれない訳で、テレビ放映による収入増加を考えれば当然のことだろう。

ついでにロンドンオリンピックの出場枠について触れておくと、オリンピックは各国、各階級1名のままである。但し、その出場枠はランキングによって決められ、2012年4月30日までのポイントによるランキングの上位選手が所属する国に出場枠が与えられる(男子は22位、女子は14位まで)。ランキング内に複数の選手がいる国に関しては、代表選考は各国に任せられることになっている。尚、ランキングによる出場枠を獲得できなかった国に関しては、各大陸毎に割り当てられた選手枠(アジアの場合、男子全階級で12、女子全階級で8。概ね各大陸に所属する国の数の半分になっている)で出場が決定するが、これもランキングを元に決定される。

こうなってくると、問題になりそうなのが参議院議員の谷亮子選手だ。谷選手はロンドンを目指すと公言しているが、大会に出る時間はあるのだろうか。9月6日現在のランキングを元にすれば、女子48kg級は日本選手にとっては超激戦区になりそうで、オリンピック出場の目安となる14位以内にいる選手は1位福見友子、2位浅見八瑠奈、3位山岸絵美、9位近藤香、12位伊部尚子と5選手もいる訳で、これでオリンピックに谷選手が出場することになったら…。全柔連は谷選手を特別扱いしないと言っているが、くれぐれも大人の事情を持ち出すのは止めて欲しいものだ。

以上、ここ数年の変化を簡単に見てきたが、オリンピック選考に関わるポイントを考えれば来年の世界選手権こそが本当の勝負になる訳で、気を緩めることのないように頑張って貰いたいものだ。それから、もし他の国からコーチの依頼があればできるだけ引き受けるべきだろう。これら一連の改正はどちらかと言えば日本にとって有利なことが多いが、日本を勝たせるために改正した訳ではないのは確かである。国際的な柔道の普及・発展なくしては野球のようにオリンピック種目から外される可能性だってある訳で、柔道の発祥国日本に課せられた役割は金メダル量産ではないことは肝に銘じておく必要があるだろう。 あとで読む ブックマークに追加する
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2010-09-14 Tue 01:36:44 | trackback(0) | comment(0) | | PageTop▲
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